がんセンターには、それぞれの分野に認定看護師がいます。がんの痛みへの緩和ケアを行う「がん性疼痛看護認定看護師」、がん治療の化学療法による副作用を緩和する「がん化学療法看護認定看護師」です。また、放射線治療の副作用を緩和ケアする「がん放射線療法看護認定看護師」、がん手術をサポートする「手術看護認定看護師」、術後のICUでは「集中ケア認定看護師」、院内感染を予防する「感染管理認定看護師」などが挙げられます。そのほか、苦痛や不安を取り除き家族のケアも行う「暖和ケア認定看護師」です。
さらに、がんの部位によっても専門知識を持つ資格があります。大腸がん患者の排泄に関するケアをする「皮膚・排泄ケア認定看護師」、乳がん患者のケアをする「乳がん看護認定看護師」、咽頭がんや喉頭の術後のリハビリなどをサポートする「摂食・嚥下障害認定看護師」の資格です。
このような認定看護師になるためには、いくつかの条件を満たすことが求められます。看護師として通年で5年以上の実務経験があり、うち3年以上にわたって認定看護の分野での実務経験が必要です。そして、認定看護師教育機関に入学し、認定看護師教育課程6ヶ月以上かつ615時間以上を受講した後、認定試験に合格したうえで登録してはじめて認定看護師になることができます。どのがんセンターでも、認定看護師になるための支援制度があるので、働きながら資格取得に向けて勉強することが可能です。